オリジナルの作成:2015/10/25
秋月で550円で購入できるWiFIモジュール ESP-WROOM-02*1は、 それ単体でもArduinoとして利用でき、アナログデータをサーバに送信することができます。
初めて使う時には、Wi-Fiモジュール ESP-WROOM-02 DIP化キット(K-09758)
を使うか、スイッチサイエンスのESP-WROOM-02ピッチ変換済みモジュール《シンプル版》 (ボードのみ 162円) を使うと便利です。
今回参考にしたサイトは、技適済みWi-Fiモジュール「ESP8266」で始めるIoT入門(ブレイクアウトボード実装編)です。
今回は、ESP-WROOM-02の取り付け基板として、上記サイトで紹介されていた CEREVOのブレークアウトボードを使いました。
最初は、ハンダ付けしたESP-WROOM-02が正しく動作するか確認します。
CEREVOのブレークアウトボードの端子の説明は、以下の通りです。
上記の資料を参考に以下の様にブレッドボードに接続しました。
CEREVO | ブレッドボード |
---|---|
1 3V3 | 3.3V |
2 EN | 10KΩ抵抗で3.3V |
9 GND | GND |
11 RXD | USBシリアルのTXD |
12 TXD | USBシリアルのRXD |
13 GND | GND |
15 RST | 10KΩ抵抗で3.3V |
18 GND | GND |
シリアルモジュールと USBシリアルモジュール との接続は、以下の通りです。
CEREVO | USBシリアル |
---|---|
12 TXD | RXD |
11 RXD | TXD |
USBシリアルモジュールをPCに接続し、Arduinoのシリアルモジュールを起動します。 通信速度は、115200 baudで「CRおよびLF」を選択します。
最初にATコマンドを入力して、OKが返ってくれば接続は大丈夫です。 次にESP-WROOM-02のファームウェアのバージョンをAT+GMRコマンドで確認しておきましょう。
3.3Vで動作するArduino Pro Miniと接続する場合、115200 baudのデータ転送に対応できません。 そこで、ESP-WROOM-02の通信速度を9600 baudに変更します。
Arduinoのシリアルモニタから以下のコマンドを入力してください。
AT+UART_DEF=9600,8,1,0,0
AT+RST
このあとシリアルモニタの通信速度を9600 baudに変更してOKが表示されれば転送速度変更完了です。
Arduinoと接続してESP-WROOM-02の実験するために、以下の様にブレッドボードにテストベンチを組み立てました。
テストベンチ用のArduinoのスケッチは、以下の通りです。
#include <SoftwareSerial.h>
int sw_pin = 10;
int sTx_pin = 12;
int sRx_pin = 11;
int c;
SoftwareSerial pc(sRx_pin, sTx_pin);
void setup() {
pc.begin(9600);
Serial.begin(9600);
while (!Serial) {
; // wait for serial port to connect. Needed for Leonardo only
}
pinMode(sw_pin, INPUT);
pc.println("ESP8266IF3tTest");
delay(1000);
}
void loop() {
if (pc.available()) {
while((c = pc.read()) != -1)
Serial.write(c);
}
if (Serial.available()) {
while((c = Serial.read()) != -1)
pc.write(c);
}
if (digitalRead(sw_pin) == LOW) {
pc.println("SW pressed");
delay(500);
}
}
さあWiFiモジュールを使って通信してみましょう。 一番簡単なテストは、Webサーバにアクセスすることです。 以下のSageサーバにHello World!を出力するページを作成しました。
まずは、このページを出力することを目標にしてみましょう。
最初にESP-WROOM-02をルータに接続するまでの手順を確認します。
では順に試してみます。 シリアルモニタでATを入力してReturnキーまたは「送信」ボタンを押します。
AT
OK
次にAT+CWMODEコマンドでモードをStationモードの1にセットします。 AT+CWMODE=1と入力してください。
AT+CWMODE=1
OK
ルータに接続するために、AT+CWJAPコマンドを使います。 AT+CWJAP="ルータのSSID","ルータ接続パスワード"を入力してください。
AT+CWJAP= "ルータのSSID","ルータ接続パスワード"
WIFI DISCONNECT
WIFI CONNECTED
WIFI GOT IP
OK
AT+CIFSRコマンドで、接続状況を確認します。 AT+CIFSRと入力してください。
AT+CIFSR
+CIFSR:STAIP,"192.168.179.8"
+CIFSR:STAMAC,"18:fe:34:9c:eb:22"
OK
私の公開しているSageサーバのWebに接続します。 SageサーバのIPアドレスは、49.212.164.205です。 AT+CIPSTART="TCP","49.212.164.205",80と入力してください。
AT+CIPSTART="TCP","49.212.164.205",80
CONNECT
OK
AT+CIPSENDコマンドで送信するデータのバイト数を指定します。 今回は、"GET /hello.html HTTP/1.0\r\n\r\n\r\n"を送信するので、30バイトとなります。 AT+CIPSEND=30を入力してください。
つぎに送信する文字列を続けて入力してください。 GET /hello.html HTTP/1.0 次に、2回送信ボタンを押してください(HTTPプロトコルでヘッダと本文の区切りを表します)。
AT+CIPSEND=30
OK
> GET /hello.html HTTP/1.0
Recv 30 bytes
SEND OK
+IPD,303:HTTP/1.1 200 OK
Date: Sun, 25 Oct 2015 02:04:08 GMT
Server: Apache
Last-Modified: Sat, 24 Oct 2015 23:49:16 GMT
ETag: "c005e-34-522e260431c88"
Accept-Ranges: bytes
Content-Length: 52
Connection: close
Content-Type: text/html; charset=UTF-8
<html>
<body>
<h1>Hello World!</h1>
</body>
</html>
CLOSED
これで、無事SageサーバのWebからHello World!のHTMLが送れました。 とても簡単ですね。
Webサーバの場合は、自動的に接続が切れますが、 クライアントから接続を切る場合には、AT+CIPCLOSEコマンドを使います。
シリアルモニタに出力された一連の出力は以下の様になりました。
スイッチサイエンスの ESP-WROOM-02ピッチ変換済みモジュール《フル版》 は、ブレッドボードの幅と同じサイズのため、以下のようにブレッドボードを2枚使うか、
以下の様にブレッドボードで配線をして、5V電源から3.3Vに変換して使ってください。
ESP-WROOM-02ピッチ変換モジュールとの結線は以下の通りです。
ESP-WROOM-02変換モジュール | ブレッドボード |
---|---|
3V3 | VCC(3.3V) |
EN | 10KΩでプルアップ |
IO15 | GNDに接続 |
IO2 | 10KΩでプルアップ |
IO0 | GND接続でDownloadモード、未接続でBootモード |
RXD | USBシリアルのTXD |
TXD | USBシリアルのRXD |
RST | プルアップしたタクトスイッチに接続 |
GND | GND |